(1) MovableTypeはウェブサイトの構築・管理システムである。
MovableTypeは、デフォルトの状態で日付へのリンクがあり、月ごとのリンクがあり、毎日の投稿には日付が自動的に附番され、といういわゆる日記サイトの要件を満たしているから、Web日記構築用のシステムだと考えられていることが多いかと思います。
もちろんWeb日記として運用することもできるわけですが、その本質は、コンテンツのデータ管理及び、indexページから各コンテンツへのリンク構築、カテゴリ分け、検索プログラム提供など、Webサイト構築のために必要なあれやこれやのインフラを一括して引き受けてくれるWebサイト構築・管理用システムということができるのではないかと思います。
ここで例えば、自分が読んだ本についての感想を記すサイトを作るとします。
まずトップページで本の種類を分類して、例えば小説、写真集、雑誌などのページを作ってリンクを貼り、そこからそれぞれの本の感想が書いてあるページに飛ぶようにしたとします。
これをMovableTypeを使ってやろうと思えば、本の感想を記すエントリーに「小説」、「写真集」、「雑誌」などのカテゴリーを設定(日本語でのカテゴリー分けにはちょっとコツがあるのですが)して、 Main Index を例えば次のようにします。
<html>
<head>
<title>私の感想</title>
</head>
<body>
<MTCategories>
<a href="<$MTCategoryArchiveLink$>"><$MTCategoryLabel$></a><br />
</MTCategories>
</body>
</html>
上のソースの中のMT独自のタグについて説明すると、<MTCategories>と</MTCategories>でくくられた範囲にカテゴリーの一覧ができます(タグでくくられた中に書かれたものを、カテゴリーの数の回数分繰り返します)、<$MTCategoryLabel$>がカテゴリー名(英語)ですから、<$MTCategoryArchiveLink$>で各カテゴリーのページのURLをリンクとして貼るようにしているわけですね。
そうすると、トップページに各カテゴリー(この場合は本の種類の分類)のページにリンクだけを貼っただけのページが出来上がります(センス無いですが・笑)。
各カテゴリー毎の投稿数(<$MTCategoryCount$>)や最近の更新一覧、サイトの検索などを追加することもできます(デフォルトの Main Index からコピーしてくれば簡単です)。
さらに Category Archive のページをこんな風にしてあげます。
<html>
<head>
<title><$MTArchiveTitle$></title>
</head>
<body>
<MTEntries>
<a href="<$MTEntryPermalink$>"><$MTEntryTitle$></a>
</MTEntries>
</body>
</html>
上ではページ自体のタイトルを<$MTArchiveTitle$>というカテゴリの名前にして、<MTEntries>から</MTEntries>でくくられた中にそのカテゴリーに該当するエントリーの数だけ中に書いたものを並べます。で、エントリーの題名(<$MTEntryTitle$>)にそのエントリーへのURL(<$MTEntryPermalink$>)をリンクとして貼っています。
あとは、本の感想をそれぞれエントリーとして投稿して、カテゴリーのアーカイブを有効に設定し、再構築してあげることで、トップページ、本の種類の分類のページ、本の感想ページが自動的に作られ、それぞれのリンクがきちんと貼られます。
日々行うのは実際に本の感想を書くことだけで、トップページや本の種類からのリンクの管理などに煩わされることはありません。
各エントリーには複数のカテゴリーをつけることができるので、後から作者ごとの分類を追加するというようなこともできます(投稿済みの各エントリーについて、副カテゴリーを設定して再構築するだけ)。
MovableTypeではスタイルシートによって各ページの書式を管理するしくみがありますので、スタイルシートの使い方を覚えることで、そうした書式の管理も簡単にできるようになります。
MovableTypeの便利なところは、まるで掲示板を管理するようにサイトを管理できることで、出先などで自分のパソコンが手元にない環境でも、ネットのつながるパソコンさえあれば、サイトの管理を行うことができることです。
MovableTypeの本質のひとつは、そうしたウェブサイトの構築・管理システムであります。
あ、上のソースはあくまでもサンプルです。スタイルシートを利用するには、スタイルシートのファイルへのリンクがいりますし、最低限 Powerd by MovableType だとか、rdfファイルへのリンクはきちんと付けておきましょう。
(2) MovableTypeはウェブの新しいコミュニケーションツールである。
最近はもっぱらこちらばかり強調されているきらいもありますが、これもまたMTの本質の一つです。
その一つはコメントです。
MTでは(たぶん他のblogシステムも)各エントリーにコメントが付けられます。従って、上の本の感想文サイトの例でいえば、私の書いた感想文に対して、それを読んだ人が感想文の感想を書くことができるわけです。いわば、掲示板での議論について、管理者がお題を用意しているようなものですね。
コメントを受け付けないという設定もできるので、コメントがいらない場合には付けられないようにすることもできます。
そしてもう一つはトラックバックです。
トラックバックというのはまだあまり人口に斟酌していない機能だと思いますが、これはつまりリンクを貼ったことを相手に知らせる機能です。
自分のサイトに、どこか他所のサイトに書いてあることについて、反論だったり、同意だったり、自分の論旨を強める材料としてだとか、とにかく引用したいことがあります。
で、まぁよくある手続きとしては、相手のサイトの管理者に許可を求めてとなるわけですが、時間がなかったり、返事がなかったり、単純に面倒くさかったりすると、相手のサイトへはリンクを張らずに、一般論のような形でそうした内容を引用したりします。
この場合、相手は自分の知らないところで、自分の意見(らしきもの)が議論されていて、それにまったく関知することができないということがありえます。
この場合、自分がMTなんかを使い、相手も対応したBlogシステムを使っていると、相手のサイトの各エントリーに対して、このエントリーにリンクを貼ったよというお知らせを送ることができるのです。このお知らせに当たるのがトラックバックです。
リンクを貼ることについて、相手に知らせる必要はないと考える人もいますが、リンクを貼られたくないと考える人(あるいは貼るなら知らせて欲しいと考える人)もいますので、相手のサイトがその辺のポリシーを明示している場合はそれに従うべきかと思いますが、MTなどのBlogシステムの場合は、一応リンクを許可している雰囲気がある(トラックバックとかの機能を持ってますから)ことを考え合わせれば、これはリンクの自動連絡機能と言い換えることができるかも知れません。
これを使って、異なるサイト間で議論を成立させることができるという考え方があります。
例えば、
- 私が自分のサイトに「犬は哺乳類としての条件を満たしている」という内容のエントリーを投稿したとします。
- すると、それを見た人がその人のサイトに私が「犬は哺乳類としての条件を満たしている」と書いたのを引用して、それに対して「犬は子供を産むが、もし卵を生む犬がいたらどうだろうか?」と反論の内容のエントリーを投稿し、私のサイトにトラックバックを送ります。
- 私は自分のエントリーにトラックバックが付いたのを見て、リンクされたエントリーを見て、リンクされたエントリーの「犬は子供を産むが、もし卵を生む犬がいたらどうだろうか?」を引用して、それに対する再反論なり、同意による自分の論の修正なりの内容のエントリーをアップして、相手方にトラックバックを送り、
- 相手はまたそれを見て・・・
という形で議論が成立する可能性があるということです。
(ちなみに上の「犬は~」という話は某所で「詭弁の特徴のガイドライン」として語られていることです。本題とは関係ないですが...。)
2 名前: 竹鋸野山 投稿日: 02/08/08 22:02 ID:/LQMrHgc
例:「犬ははたして哺乳類か」という議論をしている場合、あなたが
「犬は哺乳類としての条件を満たしている」と言ったのに対して否定論者が…
1:事実に対して仮定を持ち出す
「犬は子供を産むが、もし卵を生む犬がいたらどうだろうか?」
2:ごくまれな反例をとりあげる
「だが、時として尻尾が2本ある犬が生まれることもある」
3:自分に有利な将来像を予想する
「何年か後、犬に羽が生えないという保証は誰にもできない」
4:主観で決め付ける
「犬自身が哺乳類であることを望むわけがない」
5:資料を示さず自論が支持されていると思わせる
「世界では、犬は哺乳類ではないという見方が一般的だ」
6:一見関係ありそうで関係ない話を始める
「ところで、カモノハシが卵を産むのは知っているか?」
7:陰謀であると力説する
「それは、犬を哺乳類と認めると都合の良いアメリカが画策した陰謀だ」
8:知能障害を起こす
「何、犬ごときにマジになってやんの、バーカバーカ」
3 名前: 竹鋸野山 投稿日: 02/08/08 22:04 ID:/LQMrHgc
(続き)
9:自分の見解を述べずに人格批判をする
「犬が哺乳類なんて言う奴は、社会に出てない証拠。現実をみてみろよ」
10:ありえない解決策を図る
「結局、犬が卵を産めるようになれば良いって事だよね」
11:レッテル貼りをする
「犬が哺乳類だなんて過去の概念にしがみつく右翼はイタイね」
12:決着した話を経緯を無視して蒸し返す
「ところで、犬がどうやったら哺乳類の条件をみたすんだ?」
13:勝利宣言をする
「犬が哺乳類だという論はすでに何年も前に論破されてる事なのだが」
14:細かい部分のミスを指摘し相手を無知と認識させる
「犬って言っても大型犬から小型犬までいる。もっと勉強しろよ」
15:新しい概念が全て正しいのだとミスリードする
「犬が哺乳類ではないと認めない限り生物学に進歩はない」
実際にこんな議論になるのはいやですが(笑)
これが掲示板に書き連ねていくレスの応酬と何が違うのかといえば、読んだ人が書いた人の思想的背景(などというと大げさですが)を知ることができる点です。
そうした裏付けがあるから、議論の内容も実のあるものになる...かどうかはやっぱり別かもしれませんが。
つまり、MovableTypeは(新しいかはともかく)ネット上のコミュニケーションツールの一つでもあると言えるでしょう。
(3) ではMovableTypeをどんな風に運用すべきか?
現実にはどのような運用をしても構わないでしょう。
日記として用いても、各エントリーにテキストでなく、画像や音声などのファイルをリンクしても(ファイルを Upload する機能もあります)いいです。
コメントやトラックバックを不許可にして、単純に(1)のサイト構築・管理システムとして運用することもできます。
しかし、(2)の機能を活かして、双方向のコンテンツを作ることで、MovableTypeの機能をフルに発揮させることができます。
サッカーに関する(というかほぼレッズ一色ですが)サイトとして、私自身が心がけているのは、例えば「ニュースを取り上げるときは、ニュースだけにしないこと。」があります。
これは、ニュースというのは、大概の場合、ソースがあります。自分がニュースを引用したエントリーそのものは、他人にとっては、引用する価値のないものです(Web上にソースがあるときは、そちらを直接引用した方が正確ですから)。
そのソースがネット上になく、かつ自分がそのソースとなることが適当だと思われる場合はまた別になります。
例えば、以前レッズのトップチームとレッズユースチームが練習試合を行ったときにそれを投稿しましたが、レッズのオフィシャルに載るだろうことをあえて載せたのは、トップチームについてはオフィシャルにも載るだろうけれども、ユースに関してはどこにも載せられることはないだろう、しかし、ユースの選手の誰が出場したか、どんな活躍をしたかということはきっと需要があるだろう(?)と思ったからです。
自身がソースとなることが適当かといえば、まぁ他所にそんな(暇な)ことをするところはないだろうと思ったからですが(笑)
つまり、Weblogには自分の論を書いていくべきです。それが結果として正しかろうが、間違っていようが、それがあることに意味があります。
と、自分を納得させていい加減な投稿を毎日書いているというわけです。
(決して好きでいい加減なことを書いているわけでは・・・笑)
そんな調子でここは運営されています。
コメント、トラックバックは原則としてお断りしていません。
コメントについては、e-mailアドレスが必要です(匿名の投稿者を受け付けるとしなければそうなる)が、spam対策ということで、表示上は明らかにしていません。