« 天皇杯5回戦 FC東京 | メイン | 高円宮杯(U-15)決勝トーナメント1回戦 柏レイソルユース »

Jユースサハラカップ決勝トーナメント1回戦 サンフレッチェ広島

吉田サッカー場への道

前日に愛媛泊まりだったため、朝広島へ移動します。
ホテルからまだ夜も明けないうちに大手町駅へ移動、電車に乗って高浜駅、そして連絡バスでフェリーターミナルまで行きます。
ここから出るのはスーパージェット「宮島」というウォータージェット式の双胴船形の高速船です(普通のフェリーも出てますが)。
昔の駆逐艦並みの32ノット(航海速力。最高速力は実に36ノット)も出るんですね、まぁ私は半分以上寝ていましたが。
190トンと、小さな船なのですが止まっていない時はほとんど揺れませんでした。

さて、宇品港からは路面電車に乗って広島駅へ、そこから芸備線に乗って向原駅へ行きます。この芸備線がおよそ1時間、そこからタクシーで吉田サッカー場へ行き、松山のホテルを朝6時に出て、都合4時間半ほどの旅で吉田サッカー場へは10時半頃に着きました。

正直早く着きすぎたな、と思ったわけですが(笑)

暇なので色々見てみます。
まず、向原駅のすぐ北に分水嶺があったのですが、それによってつまりその分水嶺よりも北のこの吉田サッカー場のあたりは、気象的には中国地方の瀬戸内海側ではなくて、日本海側ということになります。
事実サッカー場のすぐ裏手の谷には、日本海側へ注ぐ江の川の支流が流れています。

ご近所には毛利元就の居城である郡山城の跡があります。
毛利氏といえば広島城ですが、そちらは毛利氏が大勢力になってから、元就の孫の代に築いたもので、元就の頃はこの郡山城とその周辺を領する小勢力に過ぎませんでした。
毛利氏が山陰の尼子氏と激しく争ったのも、我々が思う以上にこの土地が山陰に近いということがあるのかも知れません。

到着した頃には風もなく、日差しも少しはあったのでそんなにきつくはありませんでしたが、残雪というよりは現役でそこら中に積もっている雪が寒冷感を否が応でも増しています。

天然芝のメイングランド吉田サッカー場はクラブハウスに天然芝のグランドが2面(余白の部分は大原よりも広い)、人工芝のグランドが1面、「三矢の里食堂」という食堂でできています。
人工芝のグランドはちょうどMINAMIサッカークラブと書いてありましたから、地元のクラブチームが練習に使っていて、こちらには照明設備がついているのですが、肝心の天然芝のグランドの方には見たところ照明設備はついていませんでした。
向原駅から乗ったタクシーの運ちゃん(吉田サッカー場へと言うと「今日は何があるの?」と逆に聞き返されて、関心はあるようでした)が話してくれたところによると、人工芝のほうは主にユースが使っていて、天然芝の方はプロが使うんだそうです。
人工芝のサブグランド学校の授業の後に、あの長くてキツクて急な坂(街燈とかはちゃんと付いてるんだろうか?)を自転車で登って練習に来るユースの練習場に照明が必要なのは自明のことですが、トップはなくてもいいのだろうかとサンフレッチェの練習スケジュールを見たところ、だいたい11時からの練習が多いみたいですね。
まあ確かにこんな寒いところで日が落ちてから練習をするのはぞっとしませんが。

クラブハウス一通り見てまわって、前述の「三矢の里食堂」で朝昼兼用で天ぷらうどんを食べていると、徐々にサンフレッチェのサポも集まってきます。
ちょっと話をしたところ、何でもプリンスリーグは人工芝での試合実施について規程があるから人工芝のピッチでできるんだけれども、サハラカップの方はそういう規程がないので、天然芝のピッチで開催せざるを得ないんだとか。
しかし、どんな理由であれ、プロの選手が使っている天然芝のピッチを使えるのはユースの子たちにとっても嬉しいんじゃないでしょうか?

サンフレッチェのユースの選手が三々五々自転車で到着して、レッズユースご一行がバスで到着し、知り合いのレッズサポが某小野監督の車で到着して、いつもの段幕が出る頃には、サンフレッチェサポの車で駐車場もそろそろ一杯になってきました。
サンフレッチェのトップチームは前日広島スタジアム(ビックアーチでない方)で天皇杯の試合(対エスパルス、0-3で敗退)だったということもあって試合を見に来たサポが多いのかとも思っていましたが、普段は(もっと暖かいので)もっと多いそうで、この辺にユース出身の選手が主力として活躍している身近さみたいなものがあるのかと実感しました(夏のJヴィレッジなんかだと、遠いだけにあまり来てないんですが)。
広島市内からの距離感で考えれば、恐らく熊谷あたりに練習場があるのに等しく、山の中で雪道装備が必要なことを考え合わせれば、秩父の山の中あたりに行くようなものだと思うからです(広島の人が埼玉の人よりも雪道に抵抗感がなかったとしても大変でしょう)。

Jユースサハラカップ決勝トーナメント1回戦 サンフレッチェ広島

Q:Jユースカップはもっと「育成の大会」ということにするべき?
「そうです。取り上げ方にしても、もっと個人へフォーカスしていいんじゃないでしょうか。できればクラブのなかで来年昇格できそう、あるいは昇格させたいと思っている選手は誰なのかってことを出していいと思うんです。これは日本人の悪いところだと思うんだけど、なかなかそういうことは言えないんですよね。もしその子が上がれなかったらどうしようとか思っちゃうんでしょうが、僕はそうじゃないと思う。期待しているものは期待しているんだと言ってしまっていいんじゃないでしょうか。その選手には普段の振る舞いでもプレーでも「見られている。注目されている」という認識をさせてあげた方がいい。そういうなかでやれる選手じゃなければ、プロでも通用しないですよ。」

こういう話があるので、レッズで個人を上げたとすれば、まず入ってくるであろう佐藤謙介くん、それに金生谷仁くんは学校行事や怪我でこの日欠場していました。

クラブユースである以上は、学年がいくつ違うとか、何年生が何人でてるとかいうのはあまり問題にならないわけですが、レッズはそもそもこのJユースカップから中心となっていた3年生が抜けて新チームとして活動し始めたばかりで、そもそもチームとしての成熟度はまだまだ十分なものではありません。
そういう意味では2005年シーズンにほぼレギュラーとして出場していた彼ら2人は大きな存在でした。

しかし、だからといってレッズが無抵抗だったわけではありません。
冷凍されそうなほど寒いという、ホームに有利な環境があったとしてもです。

【サンフレッチェ広島】
---------16金山②--------  控え
14中山③--03槙野③--19横竹①--06遊佐② 01佐久間③ 05藤澤②
------08福本③--07柏木③-----  04田中②  23篠原①
---------13保手濱②-------  24佐藤①  25内田①
---11木原③--27中野①--10平繁②--  12野田②
.
-----12蛯原②--09鈴木竜②-----   控え
---17矢部①--06高垣①--13田中②--   22大谷① 15池西祐①
---------18三森①--------   05小林② 11村松②
07高橋大①-03金子①--08丸山①--02一ノ瀬② 04川原② 19林①
---------01山田哲②-------   10広瀬祐②
【浦和レッズ】
(45分ハーフ)
'09 広島【得点】03槙野③ 0-1
'11 浦和【警告】17矢部①(累積1枚目)
'36 浦和【交代】06高垣①→10広瀬祐②
'54 浦和【交代】12蛯原②→19林①
'67 広島【交代】08福本③→12野田②
'68 浦和【交代】17矢部①→11村松②
'70 広島【得点】27中野① 0-2
'77 浦和【警告】07高橋大①(累積1枚目)
'89 広島【警告】27中野①
'89 広島【交代】27中野①→05藤澤②
'89 広島【交代】10平繁②→23篠原①

試合前に円陣試合開始9分、サンフレッチェのCKのシーンで、当然レッズはDFをマンツーマンで付かせているのですが、ゴール前の混戦の中で恐らく27番の中野選手がレッズの選手2人(自分に付いていた1人と別の選手に付いていたもう1人)を押さえて味方一人をフリーにし、コーナーから蹴られたボールがそのフリーになっていた3番槙野選手にぴったりと渡り、これを落ち着いて決められて先制されます。
ゴール前の駆け引きでやられた感じで、これはまったく経験の差が出たケースだと思います。

その後もサンフレッチェに押されながらの展開が続きますが、左からの蛯原くん、高橋大樹くんの突破、右からは田中宏育くんと一ノ瀬くんの突破で何回かチャンスは掴みます(まぁ中で跳ね返されるわけですが)。

最終的には公式記録によればシュート数でレッズ5本に対してサンフレッチェ16本、ゴールキックや直接FKの本数の差を見ても圧倒されたことが分かります。
しかし、間接FKをサンフレッチェが6本記録しているのは、レッズがオフサイドを取られた本数であって、鈴木竜基くんや蛯原くんが裏に抜け出してそこにボールを受けようとしたチャレンジの跡が窺えるかと思います。
ディフェンスもセットプレーによる失点の後は、後半25分に左から崩されて中で決められるまで、金子くんや山田哲くん、三森くんを中心に身体を張って懸命に失点を防ぎました。
後半23分に満を持して投入された村松くんが前を向いて勝負をする機会が1~2回しか与えられなかったのは残念でしたが、その他の交代選手もそれぞれ持ち味を発揮できたと思います。

サンフレッチェについては、8月にクラブユース選手権で対戦(予選グループリーグ第3戦 1-1で引き分け)した時のものはほとんど印象が残っていないのですが、そのときと比較すると強くなったなぁと言う人もいました。

試合終盤、相手ゴール前の攻防レッズはそういう中でも最後まで諦めずに攻撃を続け、特に最終盤は2点リードした相手が下がったこともあって、サンフレッチェを自陣に押し込めました。
今年のチームの最後のゲームではなく、来年のチームの最初の大会であるのにも関わらず、涙を流して悔しがる選手の姿もあり、このチームの今後に大きな期待が持てる内容でした。

来年このチームに加わる1年生は、ちょうど同時期に高円宮杯を戦っており、グループリーグ1位を巡ってこちらもサンフレッチェと激しく争っていて、1得点の差で2位にはなりました(最終戦7-0で勝ったのに10-1で抜かれるという派手なレースでした)が、決勝トーナメントへの進出を決めました。
決勝トーナメント初戦は夏のクラブユース選手権でも死闘を演じた柏レイソル、相手もリベンジに燃えていることでしょう。
会場は広島ビックアーチということで、来週もまた広島です。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://shibirekulage.com/mt/mt-tb.cgi/509

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

Creative Commons License
このブログは、次のライセンスで保護されています。 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス.